地方はどうなっていくのだろう
長野へ日帰り出張,長野新幹線が開通してから東京ー長野間は1時間半で移動が可能。読書時間で着いてしまう。
長野駅前は乗客待ちのタクシーが多かった。
目的地までのタクシーのなかで運転手さんと会話したところ,1時間半待ちだったらしい。自分が東京駅で新幹線に乗った時,このタクシーは駅前で並び始めたのだと思うと不思議な気分に捕われる。申し訳ないことに目的地までの料金は1500円程度なんだ。
長野も他の地方都市と同様に不景気で,仕事がないらしい。
某電気メーカーが長野にあった工場機能を海外に移転させ,昨年1000人近くの人員削減があった。現地で1000人近くの雇用を新たに創出できるわけでもなく,定年前に早期退職をした人以外は職を失ったことになる。
不景気で,雇用が少ないなかでもなぜかタクシー乗務員だけは常に募集していて,工場閉鎖で解雇になった人たちの一部はタクシー会社に流れたとのことだった。
結果としてタクシーは供給過多となり,乗務員一人当たりの賃金は低下していく。法人タクシーの場合,水揚げの50%程度が乗務員の歩合となるらしいが,給与は手取りで14万円程度とのこと。40代中頃で,月14万で子ども2人を育てていくのは難しい。
タクシー会社は乗務員を増やすほど利益が出し易い仕組みになっている。
タクシーの売り上げから変動費を引いた貢献利益(限界利益)が会社全体として大きければそれだけ,固定費をカバーして利益が出る仕組みになっているからだ。
工場閉鎖で余剰した人員が,タクシー乗務員として流れ,タクシーは需給バランスが崩れる。1台あたりの貢献利益は減るので,タクシー会社としては台数をさらに増やしてトータルの貢献利益を増やし,固定費をカバーする方向へとインセンティブが働くようになる。タクシー乗務員にとっては,負のスパイラルに落ち込むが他に雇用がないため,それをやらざるを得ない。厳しい世界だな。
地方経済は小泉政権の構造改革前後から衰退の一途を辿っている。
まちづくり3法が成立し,いわゆる大店法が成立したことにより,地方にも郊外型大型店舗が出店,人の流れが駅前商店街から,広い駐車場の準備された郊外型大型店舗へと変化した。
東北方面へ向かう新幹線から外を眺めていると,田園風景の中に突如 MaxValu が現れたりして,駐車場は平日でも埋まっている一方,駅前は新幹線停車駅であっても閑散としていて,昼食をとる場所さえない場合がある。
東京などの中央からの資本投下によってできた大規模小売店に地方の消費が吸収され,地方基盤の小売店は閉店してしまう一方,中央資本の工場などが撤退して失業者が増加している。いま地方で元気なのは,本社が大都市にあり,一時的に地方勤務をしているいわゆる転勤族か,公務員だけらしい。
元気のない大人を見て,住む場所を変えることのできる若者はますます都会へ行きたがるだろうし,地方の若年人口は加速度的に減って行くだろう。
地方はどうなっていくのだろう。。。
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